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⑤ 造花作りをアフリカで!?

造花 工場 アフリカ
2016年6月20日
​当初、わたしはマラウイで造花作りをできないものかと考えていました。
 
戦後は日本でも造花が多く作られていて、おもにアメリカ向けの輸出産業でもあったそうですが、多くの繊維製品と同様、いまではその多くが中国をはじめとするアジア諸国で製造されています。
 
近年の品質向上により、従来の造花のイメージとは違うものもあらわれ、アーティフィシャルフラワーと呼ばれています。わたしが商材として扱っているのはこのアーティフィシャルフラワーです。
 
それなら事情もわかっているし、販路もあると考えたのです。でも海外で作られた商品を買っているので、わたしもその作り方はわかりません。
中国まで行かないと見ることができないと思っていたところ、いまでもこだわりの造花を作っている会社が宇都宮にあると聞きました。
 
勉強のため見学させていただけないでしょうかとお願いすると、「ぜひいらっしゃい」と快くお引き受けくださり、さっそく株式会社河原造花製作所さんを訪ねました。
見学の詳しい様子はこちらから
http://fleurdelys.main.jp/wp/kawahara/
内陸国であるマラウイから輸送費をかけて運んでくるからには、希少性、デザイン性、ほかにはない品質など、高いお金を払ってでも欲しいと思っていただけるものでなくてはなりません。
 
素朴な民芸品を支援だと思って買っていただく、フェアトレードという名のもとに高い値段で売るというのでは、本当のビジネスとはいえません。
 
わかったことは、良い品質のものを作るためには、やはりそれなりの機械や道具、ふさわしい原材料、環境に配慮した設備、熟練した職人、試行錯誤を苦にせずもの作りにこだわる気質など、さまざまなものが必要だということ。
中国や東南アジア諸国は地理的にも近く、手先が器用で勤勉なことから製造業が発展し、「世界の工場」と呼ばれています。でもこれをマラウイでやろうとしても、かれらのおおらか(テキトー)な気質にぜんぜん合っていないし、原材料などの条件も揃っていないので、まったく必然性がないのです。
 
でもこのときのわたしは、なにか新しいことを始めるときは誰でもひとから「そんなのムリだ」「バカだ」といわれるものだし、ひとがやろうとしなくても、なにか良い方法があるかもしれないと思っていました。
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